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2021.12.25新着情報

なぜ国産材は使われなくなったのか。②

〜つづき

住宅関係や施工業者の方にとって、木材は輸入材であれ国産材であれ、品質の良いものをより安く使いたいのが本当のところで、現実に価格が高くなれば使いづらくなるというところが実際のところである。確かに国産材は高いイメージがあるのは間違いないが、国産材が使われなくなったのは、ただ高いからという理由なのだろうか。

私の思う国産材の使われなくなった理由は、大きく三つ。

量の安定
品質の安定
価格の安定

『社会ニーズ』である上記の3つの安定を、これまで国産材では応えることができながったからだと思っている。

一つ目には量の安定。この「量」は、ただ単に何でも大量にあればいいという事ではなく、お客様が「欲しい時に」「欲しいだけの量を」「即時に」という顧客要望の「安定量」に応えることが出来て初め認めていただくことになる。

二つ目には品質の安定。これまで国産木材製材製品の品質は良くなかった。(※ずいぶん昔の話です。)昭和の初期、供給量が少なく需要が多かった時代は、材の質が悪くても飛ぶように売れたと言う。当然グリーン材(生材)が殆どなので表示の寸法より小さくなる製品流通が横行し、歪みや割れなどの欠損率が高い、納期が守れない、大量に注文すると価格が高くなるという、国産材業界の不思議な現象がまかり通っている間に、輸入材が解禁し徐々にシェアを奪われていくことになっていく。

三つ目には価格の安定。かつて、高い価格の国産材は安い輸入材に勝てないと言われてきた。ところがウッドショック以前までは国産材は輸入材より安くなっていました。輸入材の価格は安定しているのに、国産材の価格はこれを下回り、かつ下がっていった。それでも長い間国産材は使われなかった、安くても使われなかったのです。

どうしてここまで長い間、国産木材は使われなくなっていたのでしょう。

・・・つづく